「保育中に行う幼児と高齢者の世代間交流」
― 保育者と施設職員の連携を考える ―
にしはら幼稚園の特徴でもある特別養護老人ホームとの合築の建物であることを活かし、高齢者と子どもたちとの“自然な交流”を行ってきました。
子どもたちの散歩コースになっている老人ホームのベランダでの交流…おはようございます子どもたちの元気なあいさつに窓際に寄ってきたお年寄りとの自然な会話…一緒に手遊びしたり、歌をうたったり…
園庭で元気に遊ぶ姿に涙ぐむ高齢者に近寄り声を掛けたりさすったり…
幼稚園の行事に合わせ、いろいろな飾りを作ってくれる高齢者に感謝の気持ちを伝えたり…
今まで取り組んできた日々の交流から子どもたちの心に育つ他者または弱者に対しての思いやりの心の成長は大きいと考えています。
また、子どもたちの元気な姿を見るだけで存在自体が高齢者を元気にします。幼児でも人の役に立っているという感情が子どもたちの自己肯定感を高めます。
幼稚園教育要領の「人間関係」の中にも“高齢者をはじめ地域の人々との触れ合いを通して人とかかわることの楽しさや人の役に立つ喜びを味わう”となっており、生涯にわたる人格形成の基礎を培う上では、この自然な交流が核家族化が進む我が国の幼児にとって大変良い教育の機会として捉えて取り組んでまいりました。
残念ながら令和2年5月17日論文発表当日は新型コロナウィルス感染拡大に伴い、今大会への参集は中止となりました。そのため7月1日に德田 多佳子先生(日本女子大学)をお招きして園内研修として論文発表を行いました。本来ですと保護者の皆さまにもご参加いただきたかったのですが、感染防止のため職員と施設の方のみの研修会といたしました。
今の時期、新型コロナウィルス感染症の影響で交流自体は自粛しておりますが、老人ホーム「柏きらりの風」の職員の皆さまと共に連携をとり、“自然な交流”を心掛けこれからも子どもたちが高齢者に親しみをもって接し、他者に対するやさしさ、思いやりの心を育んでいきたいと思います。
※ ポスターを個人面談時に掲示しておきます。どうぞご覧ください。